ハローライフ上越

フクバカ ~働く男の昼休み~vol.8

フクバカ  昼休み 服屋さん おこづかい ファッション

はじめに


シゴトバカタログ編集部の“服をバカほど愛する男”「M」と申します。
(服のサイズはXLですが…)
『フクバカ ~働く男の昼休み~』では、妻の手作り弁当でランチ代を浮かせながら、魂が反応する一着を求めて、街の服屋さんを巡る服バカ営業マンの気ままな昼休みのひとときを、ゆるっと楽しみながら、ちょっぴり真面目に綴っていきます。

心惹かれる冬アウターを求めて
フクバカの駆け込みディグ

今日の打ち合わせはお昼またぎ。12時半にようやく終わり、高田公園の駐車場でランチタイムだ。

今日の弁当は(私にとっては)超ヘルシーな、野菜の天ぷら。自家製のしいたけに、さつまいも、かぼちゃ、する天(するめいかの天ぷら)。
肉は一切なし。でも天つゆをたっぷりかければ、ごはんにも染みて、これはこれで満足。

妻が早起きして作った弁当を10分で飲み込む。
ありがとう、うまかった。

午後の予定まで――私に与えられた“自由時間”は残り40分。

まだ今期の冬のアウターが定まっていない…… 今の最重要課題である。

常人には理解できないことかもしれないが、フクバカという異常人にとって、この課題は時として仕事の最中であっても、頭の中をぐるぐる駆け巡る重大案件。


課題解決のため――13:00の開店を待って、今日のディグは エトセトラ.トーキョーで決まりだ。

このお店、人気店ゆえに商品の回転は速く、インスタで見たあのアイテムが他の誰かの手に取られてしまうかもしれない… そう考えるだけで、胸の奥がソワソワして落ち着かず、今日行かなければ買い逃してしまうという焦りが、じわじわと込み上げてくる。

え? エトセトラに行くためにわざと昼休みをずらしたんじゃないかって?

いやいや、そんなことは……と、誰かに突っ込まれたときのことを考えつつ、12時45分に駐車場に到着。

フクバカ  昼休み 服屋さん おこづかい ファッション

対応してくれたのはスタッフの新保さん。

フクバカ  昼休み 服屋さん おこづかい ファッション

若いながらも、なかなかのフクバカである。今の若者トレンドから私のようなオ〇サン好みの古き良き時代のヴィンテージアイテムまで、幅広い知識を持っているのだから恐れ入る。

ただ、若いお客さん――特に高校生たちには「怖い」存在と思われているらしく、最近の悩みだそうだ。

私からすると、まるで「息子」のような新保さん。
あどけない笑顔からそんな悩みを抱えているとは信じがたいくらい、人懐っこい性格である。

「お店の前で、あめちゃんでも配ったら!?」と笑いながら、悩み相談にも花が咲く。

高校生のみなさん、安心してください。古着と魚釣りが好きな優しいお兄ちゃんですよ!(笑)

扉を開けた瞬間、目に飛び込んでくるのは色とりどりのアイテムの洪水だ。ラックの端から端まで、古き良きヴィンテージからハイブランド古着、珍しいアクセサリーまで、どれも心惹かれてしまうラインナップだ。

unknown レザージャケット

unknown レザージャケット

立ち襟のシングルライダースなのに、袖先と裾はリブ仕様。レザーのMA-1的な雰囲気をもかもし出す、男臭さ全開のジャケット。裏地はナイロン素材のモスグリーンで、超変態的な一着!

Carhartt デトロイトジャケット

Carhartt デトロイトジャケット

カーハートのダック地には、オジサンはとにかく惹かれてしまう。ガシガシ着れる無骨さに、真冬の強い風もブロックする頼もしさ。雪国の冬を乗り切る、まさに最強の相棒になってくれそうだ。

MARNI ニットソー

MARNI ニットソー

軽く、着心地の良いニット素材でサラッと着られるボーダーニットソー。ベーシックなデザインだが、MARNIらしい上品さも兼ね備える。個人的には、ズタズタに破れた"ボロデニム"に足元はローファーなどの革靴と組み合わせてみたい!

unknown イタリア製 テーラードジャケット

unknown イタリア製 テーラードジャケット

柔らかく、程よい伸縮性のあるピケ素材のジャケット。コーデュロイほど重くなく厚みもないため、秋には最適なアイテムだが、個人的には、真冬でもミリタリー系ロングコートのインナーとして使うのもアリ!深い紫色にも見えるが、実物は絶妙な"ナス紺色" 是非、実物を見てもらいたい!

そして、今日もっとも魂を刺激された一品は──

フクバカ  昼休み 服屋さん おこづかい ファッション

Dries Van Noten Long Knit Cardigan

Dries Van Noten(ドリス・ヴァン・ノッテン)ロングニットカーディガン

ブラック・ブラウン・ベージュ・クリーム・ホワイトの5色が不規則に重なる細ボーダー。
グラデーションのようにぼやけることなく、一色一色が「俺を見ろ!」と主張する圧倒的な存在感。

ウールにカシミヤをブレンドした贅沢な質感も申し分なし!

頭に浮かぶのは『さすがドリス!』の一言だけ。語彙がすべて吹き飛ぶほどの圧倒的な衝撃。

まさに魂を鷲掴みにされた“本日の主役”にふさわしい一着だ。

丈・袖が長く、肩幅も広めだが、アームホールは極細設計。細身の男性、もしくは長身の女性にジャストフィットする感じだろうか。

もちろん、XL体型の私には二の腕がピタピタすぎて笑えるほど超アンバランス。

試着して一瞬で想いを断ち切られる(笑)

それでも、見るだけで心は満たされる。狂おしいほど罪な一着だ...

あっという間の40分。時間厳守が私の流儀だ。

魂を刺激する一着との出会いが、午後の仕事に向き合う私の原動力にもなる。

またこの街のどこかで。
どんな服と、どんな刺激に出会えるのか。
楽しみは、まだ尽きそうにない。

フクバカ  昼休み 服屋さん おこづかい ファッション

本日はエトセトラ.トーキョー オリジナルのバンダナを購入してタイムアップ!
結局、アウター問題は今月も解決ならず……。 アウター探しの旅は、まだまだ続きそうだ──

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