シゴトのいろいろQ&A

新潟県上越地域の「正社員になりたい」「正社員でいたい」すべての人へ

昨今、自分の暮らしや家族の将来設計のため「安定した仕事に就きたい」「正社員として働きたい」と考える方は少なくありません。

この記事では、新潟県上越地域で正社員の仕事を探したいと考えている方に向けて、これから先、上越を含む全国の労働市場に起こるであろう変化と、実際に今これから正社員の仕事を探す場合のポイントについてご紹介します。

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〜はじめに〜

「社会の変化」と「労働市場の変化」について

「社会の変化」と
「労働市場の変化」について

「働く世代」の不足による社会の変化

経済とはそもそもが流動的なものですが、現在は世界経済・国内経済ともに非常に不安定な状況が続いている上、国内に限って考えても、これから先「2040年問題」など、社会に大きな影響をもたらすイベントが待ち構えています。

年代別人口ピラミッドの推移を考えると、今後少なくとも数十年は「働く世代」は減少し続け、一方、社会的ケアを要する高齢人口は爆発的に増えます。「人生100年時代」と呼ばれる長寿社会が今すでに実現しているなかで、団塊世代の存命中に、団塊ジュニア世代も「高齢者」の年齢に達するためです。


2020年と2040年の人口ピラミッド

出典:国立社会保障・人口問題研究所ホームページ (https://www.ipss.go.jp/)


この人口推移から明らかなことは、これから数十年、加速度的に労働力が不足し続けていくということです。

労働力も一種の資源です。
少ない資源を無駄遣いはできませんよね。

つまりこれから、「少ない労働力を上手くシェアしながらやっていくしかない」という社会になります。今すでにその時代に突入している、と言ってもよいでしょう。

労働市場や雇用・契約の形は現状まだほとんど、新しい仕組みができていない状態(変化はこれから起こる見込み)ですが、労働市場や雇用・契約の形がどうであろうと、人口ピラミッドの変化は年々、刻々と、待った無しで変動していきます。遅かれ早かれ「変わりゆくもの」に対して、私たちも対応して行かざるを得ません。雨が降れば傘をさし、暑くなれば上着を脱ぐのと同じです。

5年後、10年後〜20年後を予測して身の振り方を考えることもまた、天気予報を見て傘をカバンに入れる、上着は薄手のものにしておくなどの行動を取るのと同じことです。

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社会を支える人材は
「正社員」から「Xワーカー」へ

では、「少ない労働力を上手にシェアする」とはどういうことでしょうか。

先にざっくり言いますと、いわゆる正社員=「ひとつの企業に専属で雇用される働き方」よりもむしろ、いくつかの企業やプロジェクトをまたぎ「適材適所」な働き方ができる人材(複業人材)が重用されたり、そのような働き方ができる人を受け容れるポスト(雇用形態あるいは契約形態)が増加していく可能性が、これからの時代には大いに見込まれます。つまり、複業人材の活躍の場や、事業者(企業)同士の共同事業が今後増えるだろう、ということです。

今、国が複業を促進しているのも、労働力の不足という前提条件のなかで、よりよい社会を実現するための方策として、少ない労働力のシェアが必須と考えられているためです。

これから増えるであろう複業人材も、もしかしたらその働き方の呼び名は「契約社員」や「派遣社員」が主流となる可能性はありますが、今ここでは区別のために「Xワーカー(読み:トランスワーカー)」と呼ぶことにします。あくまで仮称ですが、時代の転換点を越えるための働き方ができる人、そして複数の仕事や組織の境界線を越えて働く人、ふたつの意味でのX= Trans です。

Xワーカーの働き方は、旧来の「契約社員」「派遣社員」とは出発点が大きく異なります。

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正規雇用=正社員ポストを望む声の増加と、
それに応える国の動き

正規雇用=正社員ポストを
望む声の増加と、それに応える国の動き

旧来の「派遣社員」「契約社員」は、戦後に構築された産業構造の延長線上において「企業側が用意している仕事(案件)」に対して必要な知識・技術をもった人材が補填され、必要が無くなれば契約が終了するという働き方(雇用の仕方)でした。いわゆる「非正規雇用」、バブル崩壊後の衰退する経済状況のなかで「必要な仕事に必要な人件費だけを掛ける」という仕組みです。この仕組みの下地には、「人=コスト」という発想があります。

昨今、正規雇用への転換を望む方々から異口同音に聞かれるのは「企業側の都合次第で仕事・収入・生活を左右される脆い立場から抜け出したい」という声です。これは何ら不思議のない話ですし、国民の生活基盤を整えるのは国の最大の務めですから、社会の要請に応じてさまざまな取り組みや法改正等が進んでいます。

しかし一方で、これから「労働力のシェア」が絶対に必要となる時代に、既存の 正社員という雇用形態の人が増え続ければ、それは「一企業が労働力を抱え込む」方向に進む=時代の要請から逆行することになってしまいます。労働力の抱え込みは「労働力の奪い合い」とも言えます。

少ない労働力を「奪い合って」「抱え込む」と、色々な意味で手放すのは難しくなります。そしてその先には必ず、弊害として「代謝の悪化」が起こります。まずその企業自身が、そして複数の企業が代謝悪化を起していくと、結果として社会全体の代謝の悪化を招くことになります。

ですから、労働力が減少し、市場の消費規模も減少していくなかで「健全な代謝」を促しながら、新しい時代に合った社会の形を作っていくには、「労働力のシェア」は欠かせません。

そうして複業人材や共同事業が増えていくということは、何を意味するでしょうか。

それは、異なるバックグラウンドを持った人同士や組織同士が共に歩もうとする状況が増えるということです。

これから必要とされる「Xワーカー」は、単なる専門家ではなく、異なる作法を持つ人同士の橋渡しや、異文化間の翻訳、コンフリクトを解消しながら事業(業務)を前進させるというような働き方ができる人です。「企業側が用意している仕事(案件)」をスポットでこなす働き方(旧来の「派遣社員」や「契約社員」)とは、根本から異なります。

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令和5年度 東京大学学部入学式祝辞


低・中所得国での三大感染症対策に資金を提供する機関「グローバルファンド」の保健システム及びパンデミック対策部長、馬渕俊介さんによる東京大学学部入学式祝辞から、一部抜粋してご紹介します。


民間と公共の壁や、医療と文化、社会の壁などを『越境』した経験を持って、問題解決をまとめる力は、問題がどんどん複雑になるこれからの世界では、本当に重要になります。


就職・転職は、誰もが経験し得るものであり、同時に「越境」経験獲得の絶好のチャンスです。

若者、しかも東大新入生への祝辞というと他人事のように感じる方もいらっしゃるかとは思いますが、馬渕さんの提唱は「これからの社会に必要なこと」であり、私たちはその社会の一員です。社会人としては、このスピーチを胸に刻んだ大学生たちの先輩です。

彼らが数年後に社会に踏み出す時、その社会を担っている私たち大人=先輩社会人たちが、この課題意識を全く持っていないようでは、否応なく未来を担うことになる若者たちに余分な荷物を積み残し押し付けることになってしまいます。全く他人事ではありません。

今ここでお伝えしたいのは、できないことをやれという話ではなく、したいことをするなという話でもなく、自分に何ができるか・何をすべきか考えるため未来展望にアンテナを張っておくことが大切ということです。その上で、自分のしたいこと・進みたい方向を具体化していくことが、私たち大人の振る舞い、若者に見せるべき背中なのではないでしょうか。


時間がすごく限られている中で、考えるべきリスクは、何かに失敗するリスクではなくて、難しい挑戦に踏み込まないことで、成長できず、なりたい自分になれないリスク、世界に対してしたい貢献ができないリスク、行動を起こさずに『現状に留まることのリスク』だと思います


馬渕さんのスピーチ全文はこちら。動画(16分20秒)もありますので、お時間のある方はどうぞご覧ください。

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「正社員」のこれから

以上の変化が現実となっていくとき、相対的に、「正社員」は「継続的な雇用」という点で安定はしていても「稼げる」雇用形態ではなくなっていく可能性があります。「正社員は勤務年数の積み重ねとともに給与額が上がっていく」という年功序列的な仕組みはすでに前時代のものとなっているのは、ご承知の通りです。

とはいえ「正社員」という雇用形態が消えて無くなるということは(少なくとも近い未来には)おそらく無いでしょう。複業や共同事業が増えるとしても、個々の存在である企業や組織は、やはり自社の理念や事業を守り育てていく役割を担う人、ある程度固定的な立場で働き続けてくれる人材が一定数は必要だからです。

また、将来的な増収についての「約束」はされないにしても、月々、定期的に一定の給与が支払われる「正社員」という立場は、それだけで意義価値があると感じる方は多いと思います。

ただし、「正社員」の立場もおそらくこれまでと同じではなくなっていくであろうこと、そして「一定数」に絞られていくであろうことを踏まえれば、「安定が欲しい」という理由だけでそのポストを獲得・維持し続けるのは難しくなっていくだろうと容易に予測がつきます。

「とにかく人が足りない」という企業は今すでに多いですし、やはりこの先確実に増加しますので、ある程度条件を満たせば、今、旧態通りの「正社員」の仕事に就くこと自体は難しくないかもしれません。しかし、未来展望を持つ人のいない企業が「安定」と言えるかどうかは……ご説明するまでもありませんね。

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時代の変化を読み解く

以上のような時代の変化(予測)を踏まえておくのとおかないのとでは、ご自身の未来、あるいはお子さんの将来に大きな違いが出ることでしょう。また、「正社員になりたい」と考え、今この記事を読んでくださっているあなたご自身がどの世代であるかによっても、この先の働き方をどうするか、そのために考え準備する中身がきっと異なりますよね。

ここまで、向こう数年〜20数年ほどの「すぐそこの未来」に、世の中がどう変わっていくかの展望をお伝えしました。ぜひ、働く世代の皆さんそれぞれに念頭に置いていただければと思います。

その上で、今これから「正社員の仕事を探したい」という意志のある方に向けて、ここからは正社員の仕事探しを行う際のポイントをご紹介いたします。

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上越市 妙高市 糸魚川市 柏崎市で

正社員の仕事を探すポイントは?

正社員の仕事を探す
ポイントは?

地域の産業・企業情報のリサーチ

地域の産業や企業の特徴を把握し、自分のスキルや志向に合った企業を見つけることが大切です。また、地域の交通事情や住宅事情も調査しておくことで、将来のライフスタイルに合った職場を探せます。

当サイト『シゴトバカタログbyあどば』は、上越市・妙高市・糸魚川市&周辺エリア(現在は柏崎市)のシゴトバ(事業所、企業、店舗)の情報を見える化する「シゴトバカタログ」をメインコンテンツとしてご紹介しています。先月2023年3月に新しくできたばかりのWebメディアのため今はまだ掲載件数が限られていますが、これからどんどん増えていきますので、地域の皆様のお役に立てていただけるよう邁進いたします!

事業者の方、企業・店舗の広報ご担当者様はこちら

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求人情報の精査

上越地域は地方都市とはいえ、様々な企業が存在しています。自分に合った求人情報を探すために、まずは転職情報や求人情報を提供しているWebサイトの活用をおすすめします。また、個々の求人情報の詳細をしっかり読み込み、応募要件や待遇などを確認することももちろん大切です。

アグリケートサイトを除けば、官民合わせて国内最大の求人情報サイトはズバリ、ハローワークインターネットサービスです。ハローワークは求人事業者も無料で利用できることもあり、求人情報の掲載数においてハローワークを上回るサイトはおそらく今までもこれからもないでしょう。


当サイト『シゴトバカタログbyあどば』の「あどば求人情報」は、上越市の企業である 株式会社 桐朋 が「人と仕事、人と企業、人とひとをつなぐ」を理念に1991年創業時から継続してご提供してる求人情報サービスです。最大の特徴は

  • 地元=上越市 妙高市 糸魚川市 柏崎市を対象エリアとしている
  • 求人票では分からないシゴトバ紹介や代表者メッセージ等を併せて閲覧できる(=シゴトバカタログ


の2点です。
ユーザ登録をするとMyページで各種情報のブックマーク機能(「あとで読む」リスト)や、指定条件の新着求人を自動メールで通知が受け取れる機能もあります。これらの機能も含め、個人ユーザさんはサイト全体を完全無料でご利用いただけます。

また、民間企業の行う求人情報サービスは情報内容の精査レベルや事後対応の体制が個々の企業によって玉石混交の状態ですが、「あどば求人情報」は

ですので、安心してご利用いただけます。

「あどば」は信頼できる求人情報を提供すべく、独自の掲載基準・審査基準の下で作成・公開しております。万が一、応募時に記載内容と異なる説明を受けたり、入社後に勤務条件が違っていた場合には「あどば求人 読者相談室」へご連絡ください。

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面接対策・自己PRの準備

面接は、自己PRができる最大の場です。企業側からの質問に備え、自分のスキルや志向に合わせたエピソードを準備し、自信を持って臨みましょう。また、面接官に好印象を与えるため、身だしなみやマナーにも気を配るようにしてください。

未経験の業種に挑戦しようとしている場合や、久しぶりの就職・転職であるという場合は「自分」をアピールするのは難しいと感じる方もいらっしゃると思います。

その場合は、その業種またはその企業の置かれている社会的な環境を事前に調べるなどして、課題やポテンシャルを見つけ、そこで自分がどんな力を発揮したいと思っているか、頼ってもらいたいと思っているかを伝えられるようにしておきましょう。

新しい職場で、最初は先輩スタッフから指導を受け業務フローや社内ルールを覚えるのはどんな人も共通です。しかし、そのような “序の口” のことを「頑張ります」と言って加点に結びつくのは、学生アルバイトや新卒の就活生まで。もしあなたが今すでに「いい年の大人」であるならば、たとえ未経験分野への挑戦だとしても、上記のような考えや姿勢は基本として持っておきたいところです。

そしてもうひとつ、面接は、あなた自身がその企業の良し悪しを測る場でもあります。BtoCの企業であれば、その企業の「消費者に対する顔」を見る機会はいつでもありますが、BtoCであれBtoBであれ、「社員・従業員に対する顔」を見ることのできる最初の場は、面接の場です。

例えば……かつては「切り返しの能力を見るため」等の理由を建前に、圧迫面接 を行う企業もありましたが、今は昔。今このご時世に圧迫面接を行うような企業は、ハラスメントについての意識が低すぎますね。「この企業は無い」と思ったら、もちろん、あなたから辞退して構いません。

いかがでしたか? これから先、上越を含む全国の労働市場に起こるであろう変化と、実際に今、正社員の仕事を探す際のポイントをご紹介しました。この記事を読んでくださったあなたの就職・転職、そしてよりよいライフプランの実現を心よりお祈りいたします!


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