ハローライフ上越

フクバカ ~働く男の昼休み~vol.4

フクバカ  昼休み 服屋さん おこづかい ファッション

はじめに


シゴトバカタログbyあどば編集部の服バカこと「M」と申します。
(服のサイズはXLですが…)
『フクバカ ~働く男の昼休み~』では、妻の手作り弁当でランチ代を浮かせながら、魂が反応する一着を求めて、街の服屋さんを巡る服バカ営業マンの気ままな昼休みのひとときを、ゆるっと楽しみながら、ちょっぴり真面目に綴っていきます。

真っ昼間ディグで出会った“アメカジの王道”

富岡での午前の打ち合わせを終え、車内でランチタイムだ。

今日のお弁当は、焼き鮭と野菜サラダが主役。
「肉は…?」とつぶやきそうになるのをこらえて、健康を気遣ってくれる妻の優しさに感謝しながら完食。

ありがとう、うまかった。

いつものごとく、妻が早起きして作ってくれた弁当を10分でたいらげる。
午後イチのアポまでの移動時間を差し引いて――私に与えられた“自由時間”は残り40分。

…よし、今日は「DIGRAG上越店」だ。

フクバカ  昼休み 服屋さん おこづかい ファッション

上越ウイングマーケット内、PATIO 2階。

健康のため、エスカレーターは使わず階段を一段飛ばしで駆け上がる。


笑顔で出迎えてくれたのは、スタッフの伊藤さん。

様々なアイテムの真贋を見極める鋭い目と、豊富な経験を兼ね備えた“ブランド古着の番人”のような存在だ。

写真をお願いしたが、「いや~、ちょっと恥ずかしいので…」と顔出しNG。
顔を出さない代わりに、伊藤さんの"イチオシ商品"を紹介していただいた。

そのシャイな人柄もまた、伊藤さんらしい(笑)

フクバカ  昼休み 服屋さん おこづかい ファッション

DIGRAGはとにかくアイテム点数が桁違い。

広々としたフロアには、US古着を中心に、ユーロ系やブランド古着も揃い、メンズ・レディース問わず幅広いアイテムが並ぶ。
さらに、靴・カバン・アクセサリーなども充実しており、じっくりディグれば、お宝アイテムに出会える――そんな期待感に満ちた空間だ。

だからこそ、昼休みの40分ではとても足りない。もっと時間が欲しい。

『これは見始めたら止まらなくなるやつだな…』

と静かに気を引き締めながら、なんとなく眺めていたはずが…

服バカの“センサー”が静かに働き出す――

AIR JORDAN Tシャツ

AIR JORDAN Tシャツ

グレーのボディにAJロゴが映える一枚。写真ではオレンジのように見えるが実物は深めの赤色。袖・裾共にシングルステッチ。NIKE党には堪らない一着。

WIND AND SEA × 幽遊白書 Tシャツ

WIND AND SEA × 幽遊白書 Tシャツ

幽遊白書ファンには堪らない“飛影”のプリントが目を引く。
WIND AND SEA の遊び心あるコラボにグッとくる。

SAINT Mxxxxxx(セントマイケル)のカバーオール

フレンチワークジャケットのようなディテールで、黒い糸のステッチやUSED加工が施されたフロントボタンにグッとくる。

薄手でゆったりとしたサイズ感で、インナーを調節するだけでオールシーズン使える一着だ。

そして、今日もっとも魂が震えた一品。

ショーケース内に展示されていた一本のデニム

フクバカ  昼休み 服屋さん おこづかい ファッション
フクバカ  昼休み 服屋さん おこづかい ファッション

Levi's 501 66前期モデル

Levi's 501 XX(ダブルエックス)~ ビッグEの流れを受け継ぎつつ――1970年代に生まれた通称「66(ロクロク)モデル」は、Levi's 501の歴史を語るには欠かせない、ヴィンテージデニムの王道モデルだ。

色もしっかり残っていて、しかもダメージやリペアも見当たらない。
(紙パッチは仕方ない…)

そして、W35×L31というサイズ感は、XL体型の私にとっても、まさにジャストなバランス。

このサイズが、このコンディションで現存しているのは、なかなかの“事件”だ。

生地の質感や色落ちはもちろん、細部に魅力が盛りだくさん!

トップボタン裏の刻印

トップボタン裏の刻印

紙パッチ

紙パッチ

赤タブはスモール"e"

赤タブはスモール"e"

ヒップポケット裏はシングルステッチ

ヒップポケット裏はシングルステッチ

ハチノス&ダメージの無い裾

ハチノス&ダメージの無い裾

セルビッチ

セルビッチ

そしてこの一本は、私のおこづかい“数ヶ月分”にも匹敵するプライス。
夢の一本の“重み”は、手に取った瞬間にわかる。

『…いろんな意味で、ズシッとくる。』

半世紀も前に生まれたデニムに触れ、間近で見ることができただけで得した気分になるのだから、

『俺って単純』

「欲しい」だなんて、おこがましいにも程がある。
…でも、もし宝くじでも当てようものなら――まず最初に思い出すのは、たぶんこのデニムだ。


――こうして静かに心を震わせ、私は再び時計を確認した。

あっという間の40分。時間厳守が私の流儀だ。

魂を刺激する一着との出会いが、午後の仕事に向き合う私の原動力にもなる。

次の昼休みも、またこの街のどこかで。
どんな服と、どんな刺激に出会えるのか。

楽しみは、まだ尽きそうにない。

フクバカ  昼休み 服屋さん おこづかい ファッション

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