海の幸味どころ 軍ちゃん 直江津店

有限会社 海の幸味どころ 軍ちゃん 代表取締役の橋立豊一と申します。
私は糸魚川市能生の出身で、実家は農家でした。

高校卒業後しばらくは県外で働いておりましたが、帰郷して地元スーパーの鮮魚コーナーに就職。
そこでは主に、能生漁港で水揚げされる魚介を取り扱っておりました。

日々入荷する地元の白身魚の美味しさ、その種類の豊富さに魅せられ、地魚料理に興味をもちました。

当時は地魚の流通がほどんどなく、ましてやその専門店などありませんでした。

「能生ではいろんな魚が水揚げされていて、いろんな食べ方ができることをもっと知ってもらいたい」……そんな想いから、1992年に弟と2人で「軍ちゃん 直江津店」をオープンいたしました。

“軍ちゃん”という名は、父・軍治郎の名前であると同時に、現在専務で「軍ちゃん 高田店」を取り仕切る弟のニックネーム。私たち兄弟にとって思い入れのある名前です。

名物の海鮮丼などで使用するお米は、糸魚川市高倉地区にある自家の田んぼで獲れた棚田米コシヒカリです。
今はお店が忙しく家族で米作りはできなくなってしまったのですが、友人に委託して変わらぬ味のお米を作ってもらっています。

創業以来、地場食材の美味しさを最大限にいかした料理を提供し続けてきたことで、地域の皆さんに可愛がっていただける店に育ち、観光バスなども立ち寄るまでになりました。

仲買人さんを挟んだら、魚介の鮮度や品質が確実だという保証はありません。
直江津店の仕入れは、私や当店の板前が毎日15時〜17時ごろ港に出向いて直接行っています。

能生漁港には季節に応じて何百種類という魚が水揚げされます。
店で仕入れる魚介はどれも市場流通よりも鮮度が高く、質の良いものばかり。

「名前が知られていないかったり、数が揃いにくいことで市場では流通しづらい地魚たち。その美味しさを、もっと多くの人に知ってほしい」
その一念で、休みの日以外は毎日漁港に足を運び続けています。

魚を仕入れる時は、常連さんのお顔がポッと浮かんできます。
旬の最高に美味しい地魚をお出して、お客様に喜んでいただいた時がこの仕事をしていて一番嬉しい瞬間です。

駅からのんびり歩いて5分ほど、ホテルの裏手で日本海の程近くというロケーションもあり、おかげさまで週末には行列が絶えない店となりました。

連休などは、ランチタイムだけで120人ほどのお客様が訪れます。

能生産の白身魚をふんだんに使ったお刺身の盛り合わせや海鮮丼、焼き魚、煮魚、揚げ物といった地魚料理を目当てに、県外の常連さんも多く来店されます。

対面キッチンのため「板前が目の前で捌く、ライブ感が良い」と喜んでくださるお客様もいらっしゃいます。

1Fにはカウンター席と小上がりがあり最大40名ほど、2Fには個室があり最大70名ほどに対応しています。

カジュアルなお食事から、ご宴会・ご法要、宅配・仕出しまで、幅広い世代のお客様にご利用いただいております。

スタッフは30代、40代が中心。
調理師は私と正社員4名、ホールは正社員1名とパート・アルバイト4名がおり、シフト勤務しております（2023年10月現在）。

絵が上手な女性スタッフがメニューを手書きするなど、それぞれの得意をいかして店を盛り上げています。

座席の案内からオーダー・配膳・片付けといった接客業務、清掃などを行います。

当店は明瞭できめ細かな接客がモットー。
幅広い年齢層のお客様に対応するため、明るさと清潔感を大切にしています。

主に魚の仕込み・調理・盛り付け、調理場の清掃・片付けなどを行います。

開店後はなるべくお客様をお待たせしないことが重要なので、当日の予約や仕入れの内容に合わせて、前日や開店前に仕込みを万全にしておきます。

料理は仕出しやテイクアウトも含め、すべて自家製。手間暇がかかりますが、おいしさには変えられません。
年末年始は刺身や寿司、オードブルのテイクアウトが佳境を迎えるので、高田店と手分けして効率よく業務を進めています。

当店では社長の私や板前がカウンターに立ち、ショーケースに並んだ魚を目の前で捌くので、ごまかしが効きません。

地魚は何百種類もあり、そして同じ種類でも一匹一匹状態が違いますので、それを見極めて一番美味しい料理に仕立てます。
調理人には、その日揚がった地魚とお客様を繋げる大切な役割があります。

誠実な仕事と一期一会を大切に、これからも地魚の魅力を発信し続けてまいります。